大会長挨拶

このたび第22回日本医薬品情報学会総会・学術大会の会長を拝命し、2019年(平成31年)6月29日(土)・30日(日)の2日間に札幌市教育文化会館で学術大会を開催させていただくことになりました。

近年、医療現場では、個々の医薬品情報に各々の患者の治療情報や病態情報も加えられた複合的な情報を薬剤師・医師・看護師等の医療従事者が取り扱う機会が増えており、非常に幅広い領域に亘ることが特徴となっています。

チーム医療、多職種連携というような医療サービスの形が進行する中、医薬品情報を正しく収集し、適切に扱うことが、医療現場の薬剤師にとってダイナミックな医療環境の変化に対応する有効な手段となりつつあります。

日本医薬品情報学会は1998年に発足して以来、病院や薬局で活躍する薬剤師のみならず、製薬企業や薬事行政の関係者、薬系大学教員・学生等が主な構成員となり、毎年本学会総会・学術大会に於いて、医薬品情報学に関する学術・研究の振興と推進を目標とした活発な議論を展開してきました。

本学術大会では、大会メインテーマを「医薬品情報が生み出す次世代医療のかたち」と題して、医療を取り巻く環境の急激かつ多様な変化と前述した医薬品情報の複雑化に対応するための課題についての研究とその応用に携わる会員の研究発表並びに医薬品情報学の将来の方向性についても議論していただければと考えております。

北海道のフロンティア・スピリット(開拓精神)は、全く新たな発見をする「無から有を生みだす」ことと、従来の方法・技術・知識(情報)を基にして新規な医療技術の確立を目指すことの双方に共通する哲学・思想であり、そのことは我々医療者が医薬品情報をどのように収集・整理して新たな治療情報へ結びつけるか、ということと共通する部分が多いと思われます。北の大地で議論した医薬品情報学の新しい展開が、次世代の医療へ結実することを期待します。

皆様の期待に沿えるような学術大会となるよう実行委員一同精いっぱい企画・運営をしていきますので、奮ってご参加くださいますようお願い申しあげます。


北海道大学大学院薬学研究院教授・北海道大学病院薬剤部長
井関 健